大日本住友製薬 米国でバイアグラ以上の勃起効果あるパーキンソン病(PD)薬を承認申請中
大日本住友製薬は、米国にある子会社(サノピオン・ファーマシューティカルズ・インク)を通して現在、米国のFDA(米国食品医薬品庁)に「APL-130277(コード名)/アポモルヒネ塩酸塩(一般名)」というパーキンソン病(以下、PD)治療薬の舌下フィルム製剤を新薬承認申請中である。
大日本住友製薬のホームページには、「アポモルヒネ 塩酸塩(ドパミン作動薬)はパーキンソン病におけるオフ症状を一時的に改善するレスキュー薬として米 国において唯一承認されている注射剤の有効成分であり、APL-130277は、アポモルヒネ塩酸塩を有効 成分として含有する舌下投与のフィルム製剤です。 」と書かれてある。
日本においては前者の注射剤は認められている。アポモルヒネはモルヒネから水1分子を取り除いているため日本では麻薬として扱われていない。
商品名は「アポカイン皮下注30mg」。即効性がある分、最高2時間しかもたないため、PDのレスキュー薬として知られているが、実際には家族に医療従事者がいない限り、使用するのは困難である。

アポカイン皮下注30mg取り扱い説明書

ここで注目したいのが自発陰茎勃起。注射剤としては5%以下であるが、2001年に日本の武田薬品工業と米国との合弁製薬会社が舌下錠にして勃起不全治療薬「バイアグラ」の対抗品「ユープリマ」としてFDAの承認を得たのである。効果はバイアグラ以上ではあったが、過去にこんな報告がなされている。
「舌下投与は、長期使用により重篤な胃炎を引き起こし、治療対象の患者の半数で頬粘膜潰瘍を伴った。」(Deffond et al., J. Neurol. Neurosurg. Psychiatry 56:101 (1993)参照)とある。
そのような薬が米国でPD薬として承認されれば、飛んだハプニングが起きてもおかしくはない。ED薬の効果が抜群にあるのだから、外出時は服用を避けないと痛い目に遭うかも知れない。